軸組

解体前の間仕切壁は軽量スチール(LGS)による軸組でしたが、今回の工事ではLVL(単板積層材)を使った「スーパーLVL工法」と呼ばれる工法で施工しました。二重床のパーティクルボード上にLGSランナーを取り付けて、軽量スチールの代わりにLVL材を間柱として使います。LVL材は反りや曲りが少なく、施工が簡単で 材料の切り回しが利くので 無駄の少ない工法と言えます。
天井下地組みには従前と同じくLGSランナーを使います。
軽量スチール(LGS)と木材であるLVL(単板積層材)の良い所を組み合わせた施工方法を「スーパーLVL工法」と呼びます。




無垢フローリング

床材はチークの無垢フローリングです。
中古マンションのフルリノベーションをする上で ぜひ採用したい仕上げの一つが無垢のフローリングであると考えています。
ふわふわとしたマンション用の複合フローリングよりも、しっかりとした踏み心地と天然の木の温もりが伝わる無垢フローリングの質感は 暮らしに豊かさを与えてくれるものと思います。



仕上げの塗装を何で塗るのかも重要です。
木の自然な質感をできるだけ残すなら自然塗料を、耐久性や防汚性を最優先するならウレタン系塗料を塗るのが一般的です。
この物件では自然塗料を採用しました。
当初は無塗装品に 現場でリボスのオイル系塗料を塗るつもりでしたが、取引先の材木店さんでチークの無塗装品を探してもらったところ、「キヌカ」というお米から作られた100%自然塗料を塗った商品を紹介され、今回使うことにしました。

アルミ巾木

壁のプラスターボード張りは コンクリート面にGLボンドで張り付ける「GL工法」で施工します。今回使用した「アルミ巾木」はこのGL工法にうってつけの部材でした。



森田アルミ工業鰍フアルミ巾木「albase」は 高さが僅か12o(青いテープは養生)という
薄さで、シンプルに巾木を納めることができます。
元々、巾木は掃除機などの衝撃から壁を保護する役目があり デザイン的には割と邪魔な存在と言いますか、なるべく目立たないよう高さを抑えたり、設計者によっては取り付けなかったりすることもあります。



先に床材にこの部材をビス留めしておき、固定後にプラスターボードを載せるので、改めてGL工法での墨出しを行う必要がなくなる訳です。
(無垢の床材にalbaseを固定する場合は、床材の収縮に備えて床材に「馬鹿穴」を開けておき、捨て貼りの合板に留め付けるようにします)

クローゼット

クローゼットは造り付けの家具となります。



先ずは床材に墨出しをした後「台輪」を取付ます。



工場でプレカットした「シナポリランバー」(池内ベニヤ梶jを組み立てて、台輪に載せていきます。



これまでは無塗装のシナランバーを組み立てた後に 現場で家具用のウレタン塗装を施していましたが、臭いの問題等もあり 今回は塗装品で施工しました。